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ボジョレーヌーボーとはどう向き合うべき?大好き派、批判派を超えて考えてみる

 

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日本ではとても有名なボジョレーヌーボー

ボジョレーヌーボーといえば、言わずと知れた初物(はつもの)ワインですね。フランスはブルゴーニュ地方のボジョレーを特産地としており、その年に採れたブドウで醸造されるワインのことです。

日本では昔から超人気で、毎年11月の第三土曜日が解禁日となっており、その前週あたりからコンビニ、スーパーなどが大きく取り上げ始めます。

けれどもこのボジョレーヌーボー、日本人の間では好き嫌いが本当に分かれます。それも味云々ではなく、「ボジョレヌーボーというワインを飲むという行為自体」に対しての好き嫌いなのです。

ボジョレーシンパ、批判派さまざまにうごめくワインではありますが、そもそもボジョレーヌーボーには4種類あるのです。知ってましたか?

 

【ボジョレーヌーボー4種類(上から下の順に、格付け順位があがる。つまり、ボジョレーが最も下位)

・ボジョレー……タンニンが少なく爽やかな味。アルコール度数10度。

・ボジョレー・シュペリュール……アルコール度数10.5度以上。

・ボジョレー・ヴィラージュ……ボジョレー地区の北側の地区で造られる。アルコール度数10.5度以上。

・クリュ・ボジョレー……ぶどうの個性を活かした長熟タイプのコクのある味も含むのが特徴。

(引用:http://www.excite.co.jp/News/column_g/20141119/Nanapi_00007442.html?_p=2

ボジョレーヌーボーの作られ方と売り手の話【ボジョレー批判派の意見】

ボジョレーヌーボーの醸造方法は特殊で、マセラシオン・カーボニック手法を用います。といっても難しいですよね。。。

要するに、炭酸を注入して、急速にワインを醸造するんです。

通常、ワインをつくる際には、ブドウの実をつぶして発酵させますが、ボジョレヌーボーの場合はつぶさずに作ります。

ですので、普通は数ヶ月、数年かかるワインが、2週間程度で作れちゃうんです。まさに大量生産の時代にあった形のワインですね。

こういったボジョレヌーボーの「まじめに作ってない!」加減に辟易(へきえき)しているのがボジョレー批判派の方々です。彼らの意見としては、

「ボジョレヌーボーは、そもそもイベント大好きの日本人に限定されたものだ」

毎年11月になると、メディアがボジョレヌーボー万歳で猛烈アピールする。そして、テレビ新聞の別け隔てなく、どこのメディアもボジョレーの批判をしない!」

といったものがあります。確かにその通りです。

ボジョレーヌーボーについては、フランスやイタリアではすこぶる評判が悪く、そもそも殆どの人がその存在を知りません(笑)。ボジョレーヌーボーが生まれた逸話も、もはや秘話というほどのものではありません。

1968年ごろにはじめてフランス農家の人によって、収穫祝いに作ったのが起源とされていますし、11月の第3土曜日に解禁、というのも1984年に始まったもので、ギリシア神話の時代から続くワインの歴史を考えると、ボジョレーヌーボーは最近降って湧いたようなワインではあります^^;悪く言えば「吹けば飛ぶよな〜(それは将棋の駒や!)」かもしれませんね。

またメディア各社も、ボジョレーヌーボー旋風を非常に重要視します。

なぜか?実はボジョレーヌーボーの製造元というのが、サントリーやキリン、サッポロビールといったお酒の飲料メーカー各社なのです。それも大手企業。彼らからの広告収入に依存しているメディアとしては、やはりボジョレー旋風を肯定的、賛成的に取り上げざるを得ないんです。

そして、飲料メーカー製造のワインを販売するのが、大手コンビニチェーンやスーパー、百貨店。

要するに、川上から川下までボジョレー旋風はビジネス化しているのです。これには批判派の意見も一方的とはいえずうなずけるものがあります。

ボジョレーヌーボーシンパの方々の反論

一方で「いやいや、批判派の皆さん。あんたたちにはボジョレヌーボーの素晴らしさなんて何もわかっちゃいないよ」とおっしゃる、ボジョレーシンパも数多くいらっしゃいます。彼らの意見も参考にしましょう。

曰く、

「ボジョレーヌーボーは、良くも悪くもその年のワインの良し悪しを示す、まさにワイン市場の鏡である」

「ボジョレーはフルーティでフレッシュ。フルボディ(=濃く辛口系)信仰の日本人には、軽いワインの良さがわからないのよ!そもそも軽いワイン=安物、という偏見があるでしょ」

などなど。

確かに、ワイン輸入商からすれば、ボジョレーヌーボーほど良い指標はないんです。2週間ほどの超短期間でワインを急速に作り上げますので、ぶどう本来の味がまるわかりなんです。

また何よりも、その年に採れた初物ぶどうですので、ぶどう全体の味わい度合いが、大ざっぱに、マクロに理解できるという意味では大きな情報の収穫なんです。

でも一般消費者にとってそれが役に立つかどうか?は微妙なところですね。もっともワインマニアにとってはとても有益な情報であることに変わりありませんが。そして、ボジョレーヌーボーがフルーティでフレッシュな軽いお酒であることは、ライトボディ(軽い系)のワイン好きにはたまらない味であることはいうまでもありません。

日本人のワイン知識は偏りすぎている!?

実は日本人がワインを真面目に飲み始めて、歴史としてまだ100年もたっていません。

ですから、ワインの良し悪しの判断を、ほとんどの日本人は理解できていないんです。

筆者としては、「おいしければそれでいいじゃないか!」と思いますが、

いかんせん「味が濃厚なほうが価値がある」といった、よくわからない偏見がはびこっているのが現状なんです。

酒屋さん、ワインセラーにいくと、やはりフルボディ系の濃いワインが高値で売られてます。

そして、カリフォルニア産のフルーティチックなワインはいつもワンコイン程度で売られてます(笑)。

一方で、紀元前よりワイン文化を持つヨーロッパ世界ですと、フルーティな軽いワインに何十万円の値段がつくことは日常茶飯事なんです。

要するに彼らは本当の舌、千里眼を何千年のワイン消費の歴史の中で蓄積しており、「美味しけりゃOK牧場!」という結論に達していることになります。ともあれ、ボジョレヌーボーも美味しいと思う人にとっては美味しいお酒だと思いますので、そこは批判派の方も、「十人十色」ということで受け入れてあげてもいいかもしれません。

最後に、ボジョレヌーボーが日本で飲まれ始めたのっていつ頃からなのか、皆さんご存知ですか?実は日本人がワインを真面目に飲み始めた時期というのは極めて最近で、「バブル景気の前後」に一気に流行りだしたんです。

時は昭和の終わり。上場企業の株価はうなぎのぼりで、エリートサラリーマンが30歳で年収2,000万円だった時代です。

日本人は今も昔も欧米文化信仰ですから、その時にあまりに余ったお金を使う場所として、ワインに目が向けられました。そこでボジョレーヌーボーに白羽の矢が立って、人気に火がついたのです。その後バブル経済は崩壊しましたが、一段落した後の90年台終わり頃から赤ワインが日本社会で次第にブームになりました。

この頃からです、大手飲料メーカーがボジョレヌーボーの製造元をはじめたのは。実はバブルの頃のボジョレーは輸入商による純正輸入品で、非常にロットも少なかったので値段が飛ぶように上がっていました。

ところが大手飲料メーカーが、フランス現地の農園と提携などを結びだしてからは低価格で大量に日本社会に納入することが可能となりました。こういった背景をもとに、日本人は11月後半といえばボジョレーヌーボー!という具合に、ボジョレー旋風を受け入れることになったのです。

まとめ

よくイベント好きの日本人が揶揄(やゆ)される月並みな話として「バレンタインやホワイトデーが日本ではじまったのは1980年台。にも関わらず定例行事として全国に浸透しているというものがあります。

同じように、日本人は非常に短い時間で、大手企業やメディアが仕掛けた流行を「一大イベント化」させ、それを信じきってしまうきらいがあります。

もちろんボジョレーヌーボーは美味しいお酒です。でも、こういった急激な大量消費に躍らされる必要はないのではないでしょうか。「純粋に、ブルゴーニュ地方のボジョレーワインが好き」という気持ちから、11月の第三木曜日の解禁日を愉しみに待とうではありませんか。

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