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日本の中国語学習市場は、英語の100分の1!それでも中国語を学ぶ意義とは?

2016/11/24

 

fuku

中国経済なしでは生きてゆけないはずなのに....

2015年の訪日外国人は1,973万人に達しましたが、そのうち中華圏(中国大陸に加え、台湾、香港などを含む)からの訪日客が全体の7割を占めていました。これだけ「外国人観光客が日本に押し寄せた〜!」とメディアが喧伝し、また「youは何しに日本へ?」などの番組では欧米人ばかりを扱っていながらも、結局は中国系の顧客が殆どを占めていたということになります。

また対中国の貿易輸出入総額は、2015年段階で約30兆円程度、対米国であれば20兆円程。このことからも、戦後長らく日米貿易が経済発展の中心にあった日本にとって、中国は米国に変わる「巨大マーケット」であることは明々白々です。

そうなれば、必然的に中国語への学習熱は増えていくはずなのですが、この興味深い記事によると、「日本人の英語学習市場は約7,000億円なのに対し、中国語市場は70億円と、100分の1もの差がでている」のだそうです。

筆者はれっきとした日本人で、仕事柄、英語も中国語も堪能な方ですが、やはり中国語学習者は圧倒的に少ないことが実感としてよく分かります。つい最近までは第二外国語といえば中国語!という風潮があり、二外として中国語を選べれずドイツ語、スペイン語へ泣く泣く流れていく学生が跡を絶ちませんでした。

ところが最近では、昔から二外としては大人気のドイツ語が復権しつつあります。中国語はやや衰退気味です。何よりも、大学の語学学習程度では中国語にしても日常会話もままなりません。ですからそれ以上の学習が必要となるのですが、やはり中国語学習熱は低い水準のままとなっています。

日本人が熱心に中国語を学ばない理由

日本人が中国語を真面目に勉強しようとしない理由は、やはり「英語で全て事足りるから」ではないでしょうか。

2016年は2,000万人を超えると言われる訪日外国人客ですが、その7割以上を占める中国系の人々にしても、やはりまちなかで日本人に道案内をしてもらう時や、電機屋で家電を買う際には英語で質問をする場合が多い。

即ち、中国人旅行者も、日本語を熱心には勉強して来ていないのが現状です。日本人、中国人の双方に、相手の言語を学ぶ学習熱が、英語ほど存在しないことがうかがえます。

昔から「政冷経熱」と言われるように、日中政治は泥仕合の繰り返しだが、経済交流は熱烈歓迎ムード一色で相互交流に熱が入るのが常なのでしょう。つい5年ほど前までは、中国へ進出する日系企業の従業員が中国語をこぞって勉強していましたが、これからはインバウンドの時代です。インバウンドともなれば1億2700万人の日本人が、中国人相手に商売するべく中国語を話せる必要があるはずなのですが、現状はうまくいっていないようです。

英語だけで交渉を切り抜けることの物悲しさ

中国には13億人超の人々が今も暮らしています。本当にいろんな人がいます。日本人の感覚では考えられないほど野蛮で薄汚い人もいれば、日本人以上に紳士で素晴らしい人格の人も居ます。その多様性こそが中国の魅力かもしれません。

彼ら中国人も、内陸部の方へいくと英語がほとんど話せません。これは日本人と同様です。日本人、中国人に共通する話ですが、両者ともに「英語を話す必要が、これまでなかった」ため英語学習を真面目にしてきませんでした。要するに「国内市場」だけで経済が廻る仕組みが出来上がっていたからです。

一方でシンガポールやマレーシアなどは、その国の小ささから外需なしでは経済が成り立たないため、国際語である英語の学習を早い段階から推し進めてきました。今では両国とも、自国の共通語に英語を添えるほどの勢いになりました。

ただ、英語だけでは「ウェットな会話」を行うことはできません。中国人と対話する際、英語だけでは相手から心を開いてもらえることはほとんどありません。ビジネスライクな価格交渉や簡単な会議など、いわゆる「事務的な仕事」のためには英語は向いていますが、「相手の心を変えさせる」「相手を魅了する」といった段階では英語は実に無能な存在になります。

日本語にも中国語にも、独特の塩梅(あんばい)や言い回しがあります。日本語だと、「いいよ」という言葉は、yesでもあればnoでもある。「まぁまぁ」という言葉も、肯定的・否定的の両方に取ることができます。

こういった曖昧な表現、その言葉を話す国民性が極めて濃厚に凝縮された言葉感覚というのは、その国の言語以外では表すことはできません。

だから、中国人から心を奪おうと思えば「中国語」で、「中国語の言葉感覚と雰囲気」をもって訴えかける必要があるのです。

友情関係、恋愛関係においても同じです。やはり英語だけでは長くは続きません。互いに助けあっているようにはみえても、やはり「よそ様の言語」を日本人、中国人が話している以上、お互いの言語に投影された「隠れた心」は見えないままなのです。

そういう意味で、中国語を学ぶことは極めて重要です。中国人の心を動かすという点で、中国語学習には実に意義深い意味があるのです。

中国語は、必要に迫られたら学ぼう

とはいえ精神論だけで中国語を学ぶ意識など芽生えません。やはりたまたま同僚に可愛い中国人の女性が居ただとか、どうしても中国本土の小さな商店に営業出張に生かされる羽目になったなどといった「必要性」がない限り、本気で学ぶことなど不可能なんです。

昨今の英語学習熱も、やはり英語が必要であるから学ぶケースが多い。企業が従業員を英語研修に生かせるのも、その後の出張や転勤、ビジネス上の使用を視野にいれてのことです。

いっそ英語を学ぶついでに中国語も学べたらいいのにな〜、なんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、最近では、「英語で学ぶ中国語」なんてものもあるそうです。3カ国語も一気に学べたら、かなり理想的ですね。

 

東京の銀座でも、大阪の難波でも、小さなお店で勤める日本人の店員さんが次第に中国語を話せるようになってきたといいます。この理由も明白で、中国人観光客が毎日押し寄せるからです。要するに「話せざるをえない」環境下に身を置かれているからなんです。

ですので、精神論で「これからは中国の時代だ!」とオッサン、ジイサン層が若者に訴えかける言葉は、鼻で笑って忘れてしまってください(笑)。インバウンドで、末端の日本人でさえ中国人と折衝する可能性の出てきた昨今、ある日突然中国語を学ばねばならない日が訪れるのも、そう遠い日ではないかもしれませんね。

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