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なぜ北海道・京都の名がつけば商品が売れるのか?分析してみた

2016/09/09

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「北海道産○○をふんだんに使用!」

「京風抹茶テイスト」

日本人は北海道と京都という言葉に非常に弱いといわれています。

そのブランド価値たるや並々のものではありません。

たとえば「おいしい東京野菜」や、「なにわの伝統野菜」といったフレーズを聞いても、普通の消費者はピンと来ない。

しかしそれが「伝統の京野菜」ともなれば見る目が随分変わります。

今回は、なぜ日本人が「北海道」「京都」というワードに、盲目的にすがりついてしまうのかについて分析してみたいと思います。

 

「北海道」というワードの魔力

北海道がつけば皆さんはどのようなイメージを持つでしょう?

「新鮮」

「壮大な台地の恵み」

「とにかくおいしそう!」

とにかく、海の幸・山の幸からスイーツまで、北海道という言葉に日本人はめっぽう弱いのです。

この要因は一体どこにあるのでしょうか?実はメディアによる喧伝以上に、深い所以があったのです。

北海道は歴史が浅すぎるため、伝統を重んじる必要がない

北海道がまともに日本人の手によって開拓され始めたのは、明治時代以降です。

すなわち、日本史2000年の長期間において、たった140年程度しか日本人は北海道と向き合ってこなかったのです。

北海道は、とにかく新しいものを無理やり創りだして「ブランド化」するのに長けている。

たとえば北海道のおとなりである青森県は「りんご」ですが、「青森牛乳100%使用チョコレート」などといってもピンと来るでしょうか?もちろん「りんごチョコ」などというと、なるほどイメージが湧いてきます。要するに「昔から連綿と続く特産品・名物品」との融合により、「チョコ」という外来の言葉に「プラスの息吹」がかかるとみることができますね。

一方で北海道なら「北海道チョコレート」というだけで、もう「甘くておいしい」チョコが想像できますよね?

チョコレートばかりの例で申し訳ないですが、同じように「上野チョコレート」「心斎橋チョコ」という具合のネーミングであれば、お土産の菓子折りとしては「そこに行ってきましたよ〜」をアピールする意味では良いでしょうが、味的なものについては北海道ほどの期待はしがたいものです。

このことから分かるのは、「北海道は、その歴史の浅さからなんでもあり」という点です。

要するに、どのような食べ物に関しても、変幻自在に「ブランド化」ができてしまうのです。

たとえば「北海道産100%牛乳使用」という言葉を聞けば、日本人の多くは大きな牧場を思い浮かべますね?実際には日本中に巨大牧場があるものの、北海道であれば瞬時に頭に浮かびます。

実際には、「北海道の牛乳がおいしい」という固定観念も一種の「ブランド化」の成果なのです。何もないところだったから、ブランド化が可能になる。これはひとつのモノの見方として極めて重要な要素といえますね。

 

「京」ブランドの普遍性と凄まじさ

北海道とは打って変わって、歴史の宝庫である京都。この京都ブランドというのは、その歴史性から一大ブランドとして価値が確率したように感じられます。

「京都宇治抹茶100%使用ソフトクリーム」なんていうと、とても高級感を感じることができますね。宇治はお茶のふるさとであるのは、中国人僧侶が栽培を始めた場所でありお寺を築いた場所であることなどからも、本当に由緒正しい「歴史ブランド」として確立しているためなんです。

しかし実際には、京都の宇治茶は、100%宇治市で作っているわけではありません。実際には近隣の奈良県や三重県産のほうが多い。宇治市は京都市の南側に位置しており、その面積たるや本当に小さいものです。

要するに「宇治茶と同じ茶葉を使っている」というのが真実です。

また「京野菜」というのも、確かに京都府産ではありますが、京都の洛中(市内中心部)で作っているわけではありません。

京都府は、府人口の60%近くが京都市に集中しています。県庁所在地への人口の集中率は、京都が日本一です。

残りの40%の人々が、京都市以外の田舎の地域に居を構えており、それらの地域は一面が田んぼか畑なんです。

だから、「え?こんな僻地で作ってるのも京野菜なのか!」と驚いてしまうこともしばしば。

とはいえ、ここまでの実情を知ってはみても、日本人は盲目的に「京」ブランドを愛してしまいます。

やはり歴史に裏打ちされた文化的な芳醇さが全てを物語っているのかもしれませんね。

 

まとめ

北海道ブランドと京ブランド。北海道ブランドが「歴史の浅さゆえに何でもあり」なのに対して、京ブランドが「歴史の深さゆえに何でもあり」というのが、どうやら結論として見えてきそうです。

メディアも確かにブランド価値アップを盛んに喧伝してはきましたが、実は両地域のブランド価値を高めた最大の功労者は明治政府でした。

明治政府は、不毛の地である北海道に開拓使を送り込み、70年もの歴史をかけて北海道のブランド価値向上につとめてきました。

また京都は京都で、特に宇治茶のブランド化を政府が進めていったとのことです。やはり天皇陛下を京から江戸へ移動させたことへの後ろめたさなのか、明治政府はとにかく京ブランドを推しまくっていました。そのことは、パリなど西欧先進国で当時開かれた「万国博覧会」において、京都を大アピールしていることからもうかがえます。

「北海道クッキー買ってきたよ。」「宇治抹茶ロールケーキ切ったよ!」

この一言を聞けば、やはり期待に胸がふくらんでしまうのは、日本人ならではなのでしょうか。

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