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旅行業界就職のメリット・デメリット(中小旅行代理店編)

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旅行業界は常に人気の高い就職先です。

特に訪日外国人によるインバウンド需要の拡大から、日本中の大学で「観光系学部」が新設され、ますます大手旅行会社の採用倍率は上がる一方です。

今回は、旅行業界でもJTBやトラピックスといった大手ではなく、中小旅行代理店に就職することのメリット・デメリットについてお話していきたいと思います。

中小旅行代理店への就職 メリット

1.任せられる仕事の分野が幅広い

大手旅行会社では、旅行の企画から手配、販売まで業務が細分化されています。一方で中小企業の場合は、全分野を一人で任されるケースが多々あります。

特に団体旅行などの実施になりますと、企画・営業・販売から当日の添乗まで、全てを任されるケースが多い。これはかなり体力がつくものです。例えば和食レストランの予約や観光バス会社との契約なども、当日のお客様の気分次第では中止になるケースもある。即ち、「取引先とお客様との板挟み」を、現場でも全責任を持って味わうことになります。

大手では、そもそも手配部署からガイド業務部署まで異なりますので、「それはオタクの部署管轄の話でしょ」と責任転嫁ができますが、中小代理店はそれができない。

しかしこのような一労働者への仕事の大幅な権限委譲が、逆に大きなやりがいになる!という人は大勢いらっしゃいます。

2.独立しやすい

日本には約1万社の旅行会社があり、そのうちの9割が中小零細旅行代理店です。

これらの旅行会社では、当然ながら従業員の賃金を安く抑えたいために、新卒社員を数多く雇用します。新卒の方々は、そもそも社会経験がほとんどないため企業としては企業理念を浸透させる意味で非常に便利な存在です。

と同時に「新卒の低賃金」で働いてくれるというメリットもある。また、とにかく最初の頃は、テキパキ働いてくれるという「若さへの期待」からも、小さな旅行会社ほど新卒採用に結構前向きなのが実情です。

中小旅行代理店は、3年〜5年程度で社員を追い出したい傾向にあります。これはある意味、将来的に旅行会社で起業したい人にとっては大きなチャンスです!確かに馬車馬のように働かされ続けはしますが、そもそも「旅行会社経営ごっこ」を3年間ひとりで任されるほどに、ほぼ全ての権限を与えられるわけですから、素晴らしい練習台・実験台になります。

独立をお考えの方は、多少しんどい労働ではありますが中小旅行代理店での仕事を「修行」と思って選ばれることをおすすめします。

中小旅行代理店への就職 デメリット

1.社会的信用は低い

中小企業への就職自体、社会的信用は低水準のままですが、特に日本国内では旅行業界の地位が低く見られる傾向にあります。これは何も最近に始まったことではありません。日本自にそのような風潮があるためです。ただしサラリーマンである限り、カード審査に落ちる可能性は低いといえます。

要は、製造業や商社、銀行員などに比べての「社会的信用度」の低さが顕著に現れているだけであり、実生活を送る上では問題ないのです。「人からどう思われようと、自分は自分」。そのように割り切れる人こそ、旅行業界が向いているのです。

2.薄給と不安定さ、業務は不確実性のかたまり

そもそも旅行業界は、大手から中小零細まで「薄給」であることは万国共通です。

とにかくサービス業にも関わらず、労働集約産業的な性格が強い。労働集約産業とは、繊維や靴の製造といった、人間の投下労働量が極めて多い産業を指します。

これだけIT化が進んだ現在でも、旅行会社は飲食店やホテル、バス会社への発注を、電話とFAXにて行います。要は、「超アナログ社会」なのです。

もちろん原因は取引相手(飲食店など)にもあります。飲食店は自社のウェブサイトを持たずとも食べログ、ぐるなびに写真をアップすれば事足りることから、まじめにIT化に取り組もうとしません。そもそも常連さんとの信頼関係で成り立つビジネスであるところもその一因として働いています。バス、ホテルは言わずもがな。

旅行会社を使う顧客層というのも、「ネットで旅行商品を買うのが苦手」といった「面倒くさがりのアナログ人間」なのが大半です。先ほども申しました通り、今の時代は旅行会社を介せずとも世界中を探検できる時代です。にも関わらず、旅行会社を使うわけです。

話がそれましたが、旅行会社のビジネスモデルとは、「手数料収入」なのです。旅行会社自体は「無から有」を生み出すことはまずないので、この「無形価値の提供による」手数料の収入というモデルにおいては、「薄利多売」以外に収益を出せる構造が存在しないのです。

また、大概の場合、大手が嫌がるような旅行案件が中小に回ってきます。大手旅行会社は、信用のないアジアの現地旅行会社と組むのを忌み嫌います。ところがアジアの旅行会社としては、団体を日本に引き連れて行きたい。その際日本側で提携先となるのが、中小旅行代理店になります。

現在盛んなインバウンドの団体旅行というのも、日本側受け入れ旅行会社の過半数は中小です。要は「リスクを取ってまで提携できる」のは中小だけなのです。

まさに大企業のおこぼれをもらう仕事をする、という意味で「リスクジョッキーかつ不確実性」に、中小旅行代理店は日々さらされているのです。

 

まとめ

やはり中小旅行代理店への就職はしんどいなぁ...、とお思いの方。

まず本記事ではかなり現実的で生々しいことを書きすぎましたので、読んだ方なら誰もが旅行業界から「引いてしまう」感があるかとは思います。

しかし今も昔も、旅行会社の役割というのは「お客様の尻ぬぐい」なんです。お客様がエクスペディアで好きな航空券とホテルを予約する場合は、完全にお客様の自己責任。

ところが旅行会社を使う場合というのは、例えば現地に行ってワールドカップのサッカーチケットが手配できていなかった、ホテルの部屋が確保されていなかったというトラブルが発生した場合は、旅行会社が責任を負うことになります。

それでも日本人には「謝ればとりあえず許される」という風習がありますので、旅行会社の面々は土下座で詫びつづけ、何とか許しを乞います。

これができるか、できないか?が旅行会社就職への鍵なんです。

旅行中の人間(お客様)というのは、やはりわがまま・天狗になりがちです。その天狗たちのお世話を喜んでできる「奉仕精神にあふれた人」こそが、旅行会社の道を選ぶべきですね。そして何よりも、給料は安くてもそれが「楽しい」と思えるインセンティブ。要は根っからの「世話好き」であることが、就職への最大のキーポイントといえるのです。

 

 

 

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