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信用金庫・信用組合・JA信連に就職するメリット・デメリット

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信用金庫、信用組合、JA信連...。

街を歩いていればその看板を一度は目にしたことのある人も多いかと思います。

そう、この3つは何を隠そう地域密着型の金融機関たちです。

ただ、普通に学生、サラリーマンとして暮らしている上では、なかなかこれらの金融機関と関わることは少ないとは思います。

とはいえこの3つの金融機関で働く労働者の数は、日本全国で20〜30万人。非常に大きな労働市場でもあるのです。

今回は信用金庫・信用組合・JA信連(JAバンク)に就職するメリット・デメリットについて見ていきたいと思います。

そもそも、信用金庫・信用組合・JA信連の違いはどこにあるのか?

信用金庫・信用組合・JA信連は、全てが地域密着型金融機関です。

基本的にその地域以外へはビジネス上進出することができません。その上でこの3つを分類すると以下のようになります。

信用金庫=地域の商工業者向け

信用組合=地域の同業者(商工業者、農業従事者、サービス業)向け、及び民族系

JA信連=地域の農業従事者向け

信用金庫は、地方都市(県庁所在地以外も含む)の市庁舎のそばなどに本店を構え、市街地の個人商店や中小企業、工場経営者向けに存在しています。

一方で信用組合は少し特殊で、信用金庫と同じく地方都市の中心部に本店を構えて信用金庫同様の業務を行っている場合も多いですが、特徴的なのは同業者向けの性格が強いということ。
例えば、医師会向けならば「医師会信用組合」、新聞社社員向けならば「新聞信用組合」など、同業者向けの性格が色濃く出ています。
特に民族系の信用組合は大きな特色のひとつ。韓国系であれば近畿産業信用組合、朝鮮系はハナ信用組合、中華系は横浜華銀信用組合という具合に分類されています。

JA信連は、CMでもお馴染みの「JAバンク」ですね。貯金魚で有名です。こちらは農業従事者向けの金融機関です。もっとも、CMであれだけ放映するくらいですから、実際には農業従事者以外のお客様も多いのが実情です。普通のサラリーマンからもお金を集めないと経営が成り立たないことが最大の要因といえます。

信用金庫・信用組合・JA信連に就職するメリット

1.社会的地位が高く、信用がある点

一般的にこれら3つの金融機関への就職者は、大手都市銀行や地方銀行に就職できなかった人が多い。その理由は能力面もさることながら、やはり学歴でしょう。

今でも田舎の金融機関だと、高卒でも求人を募っています。普通銀行であれば四大卒でないと話にならないことくらい、就職活動者であれば皆目ご存知のことかと思われます。

とはいえ、これらの金融機関には必ず「信用」という言葉が明記されています。すなわち「信用がある」ことの証左なんです。

規模の差こそあれ、3つの金融機関は共に預金量が1000億円以上あるのが普通。この1000億円が「目に見えない担保」となり、カードを作る時にせよ他人に仕事の自慢をする場合にせよ、大きな付加価値になってくるのです。

特に地元では大きな肩書です。「信用」ある看板は、普通の株式会社に勤めるサラリーマンよりもはるかに大きい存在なのです。

2.仕事がそれなりに楽で、クビになることはまずない

信用金庫・信用組合・JA信連の多くは田舎の地方都市に本店を構えます。当然ながら田舎には仕事なんてありません。ビジネスがなければ、お金を貸す需要も生まれない。ともなれば、金融機関の仕事量はますます減る一方です。確かに未来の先行きは不透明ですが、「まずクビにならない」金融機関という職場において、仕事が楽なのは嬉しい限りですね。

 

ちなみにこれら3つの金融機関は、法人格としては株式会社ではなく「協同組合」になります。協同組合の税率は一般的に21%。これは法人税が40%なのに対して約半分近くなんです。

税金が安いのは、それだけ地域貢献を果たさねばならないことの裏返し。「金儲け」よりも公共性を重視させられる存在なのです。そうなれば地域の雇用を生み出す、また維持するという意味で「従業員の首切り」はなかなか実現できないのです。これは地元民の雇用の場としての公務員に似た立ち位置といえます。

信用金庫・信用組合・JA信連に就職するデメリット

1.給料が安い

これは一番のネックですが、解決のしようがありません。

そもそも地方には仕事がなくビジネスが生まれないのでお金を貸す需要は殆どありません。必然的に利ざやを取ることが難しいため、給料が安くなるのは至極当然。

社会的信用はすこぶる高いものの、例えば都市銀行・地銀の支店長なら年収1000万をゆうに超えるところが、これらの金融機関であれば支店長クラスでも600〜700万程度が普通です。規模が小さければそれ以下も当たり前。

もともと職場の空気もゆるく、仕方ないっちゃ仕方がないことではありますが、「社会的地位と給料の高さ」の両方を求められる場合はおすすめできない業種です。

2.転勤がなく、ずっと田舎暮らし

田舎の地方都市が本店の場合は、その金融機関で働く限りは一生その地域から出ていくことはありません。転勤がないというのはある種のメリットではありますが、何とも味気ない暮らしと思われる方が多いのも事実。

実際に転勤がないのをいいことに、これらの金融機関では住宅補助というのが殆どありません。地元に生まれて地元で生きているのなら自宅から通えばよし、というのが暗黙の通念なのです。

仕事内容は実に平凡で、そもそも普通銀行に比べて規模が小さいので、大規模な疑獄事件など起こるはずがない。せいぜい1社あたり1000万円程度の小口融資業務が殆どです。半沢直樹のような世界をイメージされている人にとっては、これほど退屈なところはありません。

また、東京や大阪の大都市部に本店のあるこれらの金融機関であれ、その地域から出て行くことはないのです。所詮は大都市の下町というのも「都会の中の田舎」です。東京ならば上野や北千住にある金融機関なら、一生仲見世通り周辺をうろつく羽目になるというわけです。地下鉄に乗れば数駅の、花の銀座や若者の街渋谷へ仕事で行くことはない...。これを良しとするか否かは、労働者個々人の判断に委ねられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

現在は「地方創生」の号令のもとで、国家主導のもと田舎の経済も振興が図られてはいるものの、やはり高齢化と人口減少は、のっぴきならない課題です。

まず田舎には若者が居ない。そんな田舎で若者のホワイトカラーが働けるまともな職場といえば、市役所か金融機関くらいなのです。金融機関はそもそも、貸し出す企業がなければ成り立ちませんから、ビジネスのない田舎ではますますジリ貧になる一方です。

しかし田舎の金融機関でも新しいビジネスモデルの動きもあります。

高知県の高知信用金庫では、預金量6000億円強のうち、その6割程度を株式運用に充てています。本来であれば預金量の半分以上(5割以上)を融資に充てるべきなのですが、これも田舎特有のやむを得ない事情なのかもしれません。

今後、田舎に立地する多くの金融機関では、従業員に飯を食べさせるためにこのような「株式運用=田舎ファンド化」していく傾向が強まるものと思われます。そうなればますます、金融営業や窓口業務を行う重要員の仕事は楽になる!?かもしれませんね。

とにもかくにも、「給料が安くてもまったり系が良い人」「地元ファースト!」という人にとっては、信用金庫・信用組合・JA信連は素晴らしい職場になるはずです。就職活動、引き続きがんばってください!

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