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なぜ大阪にはラーメン屋が極端に少ないのか?調べてみた

2016/09/10

mie

 

ラーメンは、すっかり現代では和食の一部として見なされるようになりました。

もともとは中国発祥の「拉麺」でしたが、今は本場の中国人など中華圏の人々が日本で進化した「日式拉麺」を食べるために、わざわざ海を超えてくるほどです。まさにラーメンは日本の国民食ですね。

ユネスコ無形文化遺産に指定された和食、そしてその中に盛り込まれた「ラーメン」。

ここで気がかりなのは、京都を除く関西圏ではあまりラーメン屋を目にすることがないという事実。筆者も気になりましたので、調べてみました。

大阪のラーメン屋の数は全国で下から3番目の少なさ!

タウンページのデータベースを調べると面白い結果が見えてきます。曰く、人口10万人あたりのラーメン屋の数において、都道府県別で大阪はほぼ最下位の45位だそうです。数値にすれば、10.6店。人口が800万人程度であることを考えれば、大阪府下のラーメン店の実数はたった800店程度!

これは激戦区ひしめく東京や東北地方、北海道では考えられない話です。東京だと、高田馬場や渋谷などの中心部だけで800店くらい普通にありそうですが、大阪では府下全域でもこの程度の数。

ちなみに46位は奈良県、そして最下位47位は兵庫県でした。また大阪よりも1位だけランクが上な44位は滋賀県。

このことからも分かるように、関西エリアでは、京都を除いてラーメン店に人気がないことが分かります。

関西でラーメン店が集中するエリアは、京都の学生街と大阪北部

ラーメンをあまり食べない関西人でも、京都の学生街と大阪北部の郊外地区は例外です。

京都であれば、一乗谷などの洛中は左京区あたりに、大量のラーメン屋がひしめいています。そして、日中も夜中も、常に満席御礼。

また大阪では御堂筋線の梅田駅よりも北側にラーメン屋の激戦区がひしめいていると言われています。

両地域に共通することは何か?それは、「他所(よそ)さんの集住エリアである」ということです。

京都は文教都市であり、日本中から学生が4年間学びに来る場所。当然ながら関東や東北、九州あたりからも大量に若者が流入します。彼らはラーメン文化に慣れていますから、必然とラーメンがすすりたくもなるのでしょう。実際に、左京区のラーメン街では、顧客の大半は大学生です。周辺の京大、同志社、立命館の学生でいつも賑わっています。

一方大阪の御堂筋線梅田以北というのは、「単身赴任で大阪支社に勤めるサラリーマン」たちの居住地でもあります。特に江坂や南方といったエリアは、一人暮らし用のマンションがたくさんあり、聞こえてくる言葉も大阪弁より標準語のほうが多い。大阪ではほとんど見かけないオリジン弁当も、東京からの単身赴任者の要望に答えてか、この沿線沿いには数多く店が構えられています。

やはり兵庫県、奈良県、滋賀県といったエリアでもラーメン屋は少なく、総じて「関西人はラーメン嫌い」であることが分かるかと思います。

ちなみに「和歌山ラーメン」で有名な和歌山でも、ラーメン屋の数は非常に低水準なんです。ブランド名を持ちながらも、実際には地元民は食べていない。皮肉ではありますが、こういった現実、真実に日本人はもっと真摯に向き合うべきかもしれません。

大阪を中心とした関西でラーメンが受け入れられない理由

1.コストパフォーマンスの悪さ

やはり「コスパ」でしょう。これ以上の理由はありません。

代わりに大阪では「うどん」がソウルフードとして君臨しています。

どうせラーメンなんかを食べるくらいだったらうどんを食べた方がましだ、と。

ラーメンが1杯800円程度なのに対して、うどんなら200円から普通に売られています。

ラーメンもうどんも、原価率はどちらも30%程。それでもやはり、「早く」「やすく」「おいしく」食べたいせっかちな大阪人にとっては、ラーメンというのはありえない価格設定なのでしょうね。

大阪のオフィス街では、常にランチタイムには飲食店が激戦化していますが、やはり一番人気なのはうどん屋。淀屋橋・本町界隈だけでも20〜30軒はゆうに越えるうどん屋がありますが、どこも12時ごろは常に満員で並んでいます。立ち食いスペースは凄まじい人いきれで、冬でも汗をかくほど。

一説によると、特に大阪のサラリーマンたちは食後に飲む純喫茶での「コーヒー」が飲みたいから、ランチはうどんで倹約するそうです。同じく、奈良や兵庫でも同様にラーメン屋は少なく、うどんが人気。その理由は以下の2.とも関係してきそうです。

2.ラーメンには「だし」の味がないため

大阪及びその近郊の関西各都市では、「だし」文化を非常に尊重します。

古くは江戸時代にあった北前船が、北海道から利尻昆布などを、日本海側の西廻り航路でぐるりと回って運んだことから始まった、大阪の「だし」文化。

「だし」というスープの作り方は、世界的に見れば非常に珍しいのです。鰹節や昆布を一度「乾燥」させてから再びお水に戻して「スープ」を取るのは、ユーラシア大陸では見られない食べ方です。

一般的にユーラシア大陸のスープとは、ラーメンのスープと同じです。つまり、「生の肉や野菜をそのままボイルしたお湯の中に入れ、スープを取る」のが大陸式。一方の日本は、乾燥した食材をボイルしてスープを取るという方式を取るのです。

ラーメンは元来、中国の食べ物であり、現在でも中華そばの名前の通り「中華料理」です。ある意味、1000年以上日本の中心であった京都・大阪を含む関西人たちは、この「大陸スープ」よりも「和スープ」の方に、今でも無意識的に引き寄せられているのではないでしょうか。

いずれにせよ、「コスパ」や「だし」というのが、関西エリアでラーメン屋が少ない大きな要因といえそうです。

おわりに

大阪・道頓堀周辺には昔から金龍ラーメンなど「大阪風ラーメン」が軒を連ねてはいますが、結局のところそこで食べているのは外国人観光客ばかり。彼らが日本へ押しかける前は、大阪見物に来た「おのぼりさん」たちの食事とされてきました。

今でも難波界隈には伝統的なうどん屋がたくさんあります。道頓堀今井もそのひとつですが、何と言っても1杯200円程度の激安うどんで創業50年以上の店も本当に数多くあります。

またラーメン屋率日本最下位の兵庫県には、「丸亀製麺」の本社がある程。やはり「讃岐国」が関西の近くにあったことと、素晴らしい「だし」文化が長い歴史の中で醸成されてきたことが、「うどん」という神秘的な食べ物を生み出したのかもしれません。

その「うどん」という和食は、あまり積極的にはユネスコ無形文化遺産には取り上げられてはいないのが現状ですが、いずれにせよ関西人にとっては「ラーメン」は金持ちの食べるもの、という意識が強いのかもしれませんね。何せラーメンのお金があれば、うどんにコーヒー、ケーキセットを頼んでも大阪だとお釣りが返ってくるくらいですから。

 

 

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