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意識高い系の学生が起業すると軒並み失敗する大きな理由

ishikitakaikei

 

意識高い系。

皆さんの廻りにもこういう類の人種がいらっしゃるかもしれません。意識高い系とは、とにかく「自分みがきに一生懸命な人」。

それ自体は素晴らしいことですし、草食化する日本社会においては意識高い系の人こそキーマンになる可能性が高い。

ところが、意識高い系の学生が起業した場合、そのほとんどが成功を見ずに失敗に終わるという現実、皆さんはご存知でしょうか?

今回はその真意に迫ってみたいと思います。

 

堀江・三木谷にあこがれて起業した「意識高い系たちの末路」

特に東大、慶応、早稲田あたりの「意識高い系の学生さんたち」にとって、ホリエモンや三木谷氏の存在ほど輝かしいものはなかったはずです。

どちらも自分たちと同じ超高学歴で華やかな道を歩んでいたにも関わらず、起業を果たして晴れて大富豪の一員になれた。

「これからは官僚や弁護士、大企業のリーマンをするよりも起業だ!」

このように覚醒された方も多くいらっしゃると思います。

興味深い動画があります。これは2005年のものですが、当時ライブドアの社長として現役バリバリで活躍していたホリエモンに、カバン持ちで「意識高い系大学生」が仕える、という企画です。

 

この動画の22分ぐらいからホリエモンの鞄持ちになった東大生の方が映っています。非常に今も昔も変わらない「意識高い系」の好青年といった感じの方で、頭の回転もとても早い。

ただし一般的な「ベンチャー理論」に基づいてホリエモンに議論をふっかけると、ホリエモンは「知識の受け売りだ」と一刀両断します。それに対してこの東大生は何も言えなくなってしまいます。

ちなみにこの東大生はカバン持ち終了後すぐに起業しますが頓挫し、学習塾の経営に乗り出しました。現在はアニメコンテンツ営業関連のお仕事をされているようですが、残念ながらホリエモンや三木谷氏ほどの成功者とは言いがたい。

また動画の29分ぐらいから始まる所で出てくる方も若手起業家。東大卒業後、サッカーボールの製造を行います。

調べてみると現在もスポーツ用品の製造を行っているそうで、年商は2016年で約6億円程。

 

この2人は、実は意識高い系の学生出身としてはまだ良い方です。ちゃんと会社を残しているし、まぁまぁの利益も出している。

しかし三木谷氏などは楽天開始後5年以内には年商100億円程度まで伸ばしていますし、それに比べればほとんどの意識高い系の学生たちは、あまり起業で大規模化が果たせていないのです。

その理由は一体どこにあるのでしょうか?

 

社会経験の無さは大きな痛手

起業家にとって、社会経験は非常に重要です。日本最大の資産量を誇るユニクロの柳井氏も、「3年くらいは会社員をやって、それから起業するのが良い」と名言されているほどです。

例えば先の事例でいくと、サッカーボールやスポーツ用品ビジネスを行う場合、「最終的にはどれくらいの市場規模があるのか?」について、現実的な予測ができるかどうか?が重要です。

学習塾ビジネスをする場合でも、現状「1社で1兆円以上を目指せるのか?」など、お金に関する洞察力が前提として必要になってくるのです。

どんなに優秀な東大生であっても、残念ながら日本の教育の責任なのか、マネタイズに関してのセンスはどの起業家も低いのが現状。

「世界一になりたい!」という願望以前に、「世界一になれる産業を選んでいるか否か?」に目を向ける必要があるというわけです。

お金に関する価値観・考え方は、やはり社会経験がものを言います。会社に入って、どのようにお金が回っているのか、売上高経常利益率とは、産業別にどれくらいが相場なのか?など、「マネー」について実地でいろいろ眺めてみよう!という意識さえあれば、いくらでも生々しい「会社のお金の動き」を見ることができるのです。

そういう意味で社会経験は極めて重要です。

「でも、アメリカだとハーバードとかの優秀な大学生は、皆起業するでしょ?」

このような疑問を持たれた方も多いかと思いますが、実はアメリカと日本では「お金」に関する教育方式が全く異なるものだったのです。

 

アメリカでは幼いころから金融教育がなされる

アメリカでは小さい時からマネーゲームなどの「おままごと」を行います。また小学生にもなると経済の本を読み始める。経済とはいっても、「金融経済」の本です。この段階ではまだまだ絵本レベルですが、「世の中はお金で回ってるんだよ。それくらい汚い社会なんだよ」という現実を、徹底的に教え込むのです。

高校生にもなると、日本の経済学部の大学生が読む以上に生々しい経済学の本を読みます。経済学とはいうものの、計量経済学などの応用モデルを学ぶのではなく、むしろ「金融的な考え方」など、お金儲けの仕組みの学問です。「これほどのことを高校生に学ばせるなんて、勇気があるなぁ」と感心させられるほどです。

一方の日本では、22歳以降に大学を卒業して社会に出るまで、「お金」に関する生々しい学問をしません。文科省の方針なのでしょうか、それとも日本人自体がお金儲けの学問を「汚(けが)れ」として忌み嫌っているのかはわかりませんが、とにかく日本人は「実践的な金融」を学びません。

もし幼いころから「金融」のあれこれを学んでいたら、社会経験は不要といえるでしょう。なぜならばハーバード大学を卒業した段階で、マネタイズに関するシュミレーションは、すでに数えきれないほど行っているからです。初めてのシュミレーションは幼いころに遡ることでしょう。

かたや日本では金融を若い時分に学べない以上、社会に出ざるを得ないのかもしれません。社会にでなければ、意識高い系の起業とは「マネタイズ戦略ゼロ」での「かっこいいだけの船出」に終わってしまうのです。

なぜ日本で若手起業家からIT長者が生まれたのか

このように業種を選べ方を謝らなければ、売上高年商何十億、何百億の世界も視野に入れられることがわかりました。

ではホリエモンなどの若手起業家たちは、金融教育を受けられない日本の環境下において、社会経験もなくなぜIT長者になれたのか?

おそらくこれは、IT業界自体が一種の「魔界」だったからではないかと思われます。

すなわち、守旧勢力が一切手を出してこなかった市場であり、その市場がどれほど広がっていくのか予測すらたてられなかったからだといえます。

先ほどの例で恐縮ですが、もしサッカーボールや学習塾なら、ある程度「お金の考え方」ができる人なら、その伸びしろの小ささはすぐにお分かりになるはず。これはすでに存在する「既存のビジネス」だからです。要するに、先が見えてしまうものなのです。

一方でITは、完全に不確実性でした。「誰もやらないから(=競合者が少ないから)」、そして「市場の拡大が予測不可能だから」こそ、成長の芽を勝ち取ったのではないでしょうか。

もしかすると、多くのIT長者はマネタイズや金融のことなどほとんど頭になく、その他の意識高い系起業家と同様に「格好いいから」起業を選び、たまたま選んだ業種が良かったから成功した、という可能性もあります。運が良かったといえばそれまでですが、ある種の不確実性が生んだ賜物とも言い換えることができるのかもしれません。

おわりに

今でも東大、慶応、早稲田を卒業した意識高い系の学生で起業する人は跡を絶ちません。しかし彼らのビジネスモデルはその多くが「伸びしろのない」ものばかり。

東大法学部を出ているのにSEO業界を立ち上げ、年商1億〜3億程度でとどまっている会社は、山とあります。
東大生だったら、SEO業界が1社で1000億も稼げるわけないことくらい分かるんじゃないか?思えてしまうものですが、そこはやはり「金融リテラシー教育」をしてこなかったせいかもしれません。東大の入試でも、日本史や世界史の問題は出ても金融の問題は出ません。これが現実なのです。

昔から、高額納税者の多くは高卒の方が多い。彼らは「仕方なく、起業した」人たちであり、明日をもしれぬ切羽詰まり具合だったことと思われます。一方で意識高い系の学生は、いつでも「大企業に逃げることができる」存在。そのような「事業への情熱、意識面」などの弱さが、意識高い系の学生を未だに起業家として成功させないのかもしれませんね。

まさに「マネタイズ・実践的な金融へのリテラシーの欠如」こそが、意識高い系の学生たちの失敗させ、そのまま突っ走らせる原因といえるかもしれません。

 

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