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最大の速読術は基礎知識量を増やすこと!?佐藤優氏の方法を分析してみた

2016/09/23

bookmountain

 

この世には数限りなき速読術の本があります。

速読術は今でこそ沈静化してきはしたものの、かつては誰もが速読に憧れていました。速読できたらきっと変われる、頭が良くなるなど...。

人はなぜか、速読術に異様なほど固執していました。これは日本のみならず、世界的な現象だったのです。

しかしながら、何千冊にも及ぶ速読術の類いの本は、雨後のタケノコのごとくニョキニョキと生えてはすぐにしぼんで消えていくの繰り返し。結局、今の今まで残った速読術なんてあったでしょうか?

しかし「速読術論争」に終止符を打ってくれそうな本があります。佐藤優氏著作の読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門です。

 

この著作のアマゾンページの書評を見ると、もはや本を買わなくても良いくらいにまで詳しく書評が為されています(笑)ただし筆者は数年前から本作を愛読しており、もう何十回も読み返しました。

そして分かったこと。それは「速読術は、一夜にしてならず」という真実でした。



 

佐藤氏の速読術とは、ずばり「知識を養った上での速読」

佐藤氏が語る速読術とは、実に地味なやり方です。

彼の理論では、「専門書や難読書は、どんなに読むのが早い人でも月に3〜4冊しか読めない」というものがあります。

佐藤氏は月に500冊以上本を読む、文字通り「本の虫」であり天才的教養人ではありますが、彼でも難解な語学学習の参考書(古典ギリシア語など)については、一ヶ月に1冊が精一杯とのことでした。

要するに読書については「身の丈に合わせた読書を心がける」べきなのです。

もともと知らない内容の読書を「速読」として行いたい場合は、まずは当該箇所の基礎知識を身に付ける。

例えば世界史などは素晴らしい教養です。世界史の教養なくして、アメリカ独立戦争からフランス革命、ウイーン会議までの流れなどが前提となった本など読むだけ無駄なのです。

つまり、速読に最も近づくためには「既存知識を増やす」こと以外には方法がないということです。

基礎的な教養は、全て大学受験の参考書で身につく

「基礎的な教養は大学受験用の参考書で学びなさい。」

これが佐藤氏の速読にあたっての教養に関する骨格となる考え方です。これには激しく賛成したいところです。

結局、大人になってからぼんやりと覚えている日本史や世界史の知識というのも、大学受験時に一生懸命覚えたことが元になっていることが殆どだからです。元を正せば、英語力の土台も高校時代のものがベースにあるわけですし、教養の大半は受験勉強で養われるというのは、実際のところは言い得て妙といえます。

大学で学ぶ経済学にせよ、基礎的なものは大学受験の公民分野である「政治・経済」程度の知識で十分です。佐藤氏は特に、「理解しやすい政治・経済 新課程版」のテキストは素晴らしい!と太鼓判を押しています。ビジネスパーソンにはこの本の程度の知識で十分だ、とまで言い切ってるほど。

「歴史に学ぶ」系の著書は、ビジネス書コーナーを昔から賑わせていますが、やはり社会人の中でも大学受験に真面目に取り組まなかった人たちにとっては忌避される対象だったのです。全ては「基礎知識の欠如」ゆえ。

そういう意味で、「大学受験の勉強をもう一度行って教養をつける」という佐藤氏の理論は、かなり的を得ているといえるのではないでしょうか。

まとめ

佐藤氏もかつて若いころは、自分が読めもしない「難解な学術書」を読むよう努力していたそうです。が、それも水の泡になったとか。

特にエリートのビジネスパーソンほど、自分の無知をさらしたくないがために、または自分自身に嘘をついてまで自分を飾りたいがために、読めもしない難読書を頻繁に買っては自宅に平積みにしているのではないでしょうか。

難読書が難読書たる所以はただひとつ。「その道の知識が皆無だから」に他なりません。まずは基礎的な教養をつけること。その上でそういった本に取り組めば、スラスラと読めるというわけです。

目を泳がせるように読め!や、大事そうな部分だけ読んで、ほかは読み飛ばせ!といった、体育会系のよくわからない理論がうずまく「速読術業界」の中で、佐藤氏の考え方は実に地に足の着いた「泥臭い」けれど「王道」の速読術だといえます。

これを機に、大学受験の参考書をもう一度読み返しませんか?今になって読んでみると「意外にも面白いな〜」といった発見があるかもしれませんよ。

 

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