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謎多きモルドバ共和国の実態と、「人々」の性格について

2016/10/04

moldova

 

モルドバ共和国は、世界一周をしたことのある人でも、おそらくそのほとんどが足を踏み入れたことのない秘境です。

秘境といっても、その国はヨーロッパ大陸にあります。しかし、その存在を知る日本人はまずもって居ません。

ネット上で「モルドバ」と叩いてみると、首都キシナウ(別名キニショフ)の中心部の公園や市場を散歩した旅行記が出てきますが、日本人でモルドバへ訪問したことのある人の体験は、口が悪いようで申し訳ないですが「その程度」なのです。所詮は中心部の雑踏をちょこっと歩いただけの、「表面だけ楽しんだお遊び日記」といえます。

本稿では、知られざるモルドバ共和国の実態と、「人々」の性格について、事細かに解説していきたいと思います。なお、「モルドバは人身売買の国だ!」とか、「ワインが有名!」といった類の話は、あまりにも基礎的すぎますので省かせて頂きます。

モルドバって何?や、モルドバってどこにあるの?といった基本的な概要はwikipediaに、その他については「モルドバ 旅行記」などのワードで出てくる他の旅行ブログさまにお任せして、今回はよりディープなモルドバとモルドバの「人々」について、皆さんにご紹介していきます。

モルドバ共和国の実態

1.モルドバに住む日本人の数は、たった12人!

モルドバ共和国については、外務省が基本情報をHP上で提示しています。曰く、2014年段階でモルドバ共和国在住の日本人は、たったの12人とのこと。

モルドバの総人口は約300万人、面積は日本の九州くらいという事実から鑑みても、たった12人しか住んでいない日本人は、まさにマイノリティそのものです。

そもそも、モルドバ共和国と日本とには、関わりあいが全くといっていいほどなく、大使館すらありません(名誉領事館のみ)。

日本国が大使館を置かない国なんて北朝鮮くらいじゃないの!?と思わず感じてしまいますが、実際にそういう国があるんです。

もしモルドバ共和国でパスポートをなくすと、本当にゲームオーバーです。一応モルドバ共和国の管轄はウクライナの日本国大使館になりますが、国境の検査がある両国をまたいでパスポートの再発行手続きを行うことは、極めて困難性を伴うこと請け合いです。

2.貧困度合いが半端ない

モルドバ共和国はヨーロッパ最貧国です。ヨーロッパといえば、イギリス、フランス、ドイツに代表されるように先進国のイメージがありますが、ことモルドバに関しては異様なほど貧困にあえいでいます。

なんと1人あたりの国民総所得は2,550ドル程度。ということは、月収にして毎月2万円ちょっとしか収入がないことになります。

実際には田舎にいくと、月収1万円以下で暮らす人もザラにいます。もはや東南アジアよりも給料が安い(笑)このクラスになると、世界的にはインドの最貧困層やバングラデシュあたりの経済レベルに該当します。

ヨーロッパという、日本人が憧れ、常にお手本にしてきた地域にも、このような貧しい国があったことには、ただただ驚かされるばかりです。

3.東洋人は、とにかく「数奇の目」で見られる

一般的に白人というのはドライな性格と言われます。日本人がウロウロと西洋諸国の街を歩いていても、白人たちはいちいち気にもとめません。

なぜならば長い歴史の中で、彼らは何千、何万ものアジア系移民を見てきているからです。イギリスもフランスも、中華系やベトナム系の人々なくして、国の産業は成立しません。彼らが底辺労働者層となり社会の根底を担うことで、白人の高貴な文化は保たれ続けているのです。

一方でモルドバでは、そもそも他国を植民地にした歴史がありません。そもそもそれ以前に、産業が勃興するなどして経済的に繁栄したこともない。ゆえに、移民を受け入れた歴史が全くないのです。

世界中の、どんな田舎の僻地にでも住み着く中国人でさえ、モルドバを避けて住もうとしません。理由としては「儲からない」からでしょう。

とにかくアジア系=東洋人が歴史上住んだり旅したりしたことのなかったモルドバにおいては、東洋人の姿・形というのは「宇宙人」みたいな存在といいます。街を歩けば、モルドバの人々は立ち止まり、「何やあの生き物は!」という驚きの顔で見つめてきます。その時、黄色人種という生き物を初めて見たショックとはこういうものなのか!と、東洋人である我々日本人はしみじみ感じることができますよ。

モルドバの人々の性格

モルドバ共和国の人々(=モルドバ人)は、その半数近くがルーマニア系です。ルーマニアとは、モルドバの隣国であり、モルドバ観光をする際には基本的にルーマニア側から陸路で入ることになります。

言葉もルーマニア語と同じであり、国旗も非常によく似ている(笑)ただしロシア領だった時期も影響して、ロシア語が話せる人も数多く居住しています。そんなモルドバ人の性格について、以下では3つに分けて解説していきたいと思います。

1.時間・規則・約束に非常にルーズ

一般的には、暑い国の人々(=トロピカルな南国人)ほど時間や規則、約束にルーズな印象がありますが、モルドバのような寒空の国の人々も、理由はわかりませんが全てにおいてルーズな印象を与えます。

例えば首都キシナウには国営デパートがありますが、デパート営業時刻は10時というのにお店はまだ開いていません。要するに、「10時開店」というのは、10時にお店の門が開くということ。開門と同時に、お店の店員が入っていって、準備をはじめます。そして、のろのろと30分〜40分くらいかけて、ようやくそれぞれのお店が開店するという形になります。

また掃除はありえないくらいに適当です。そのため、レストランの中でも雑踏でも、ゴミが散らばっていることが多い。まさに「Clean is best」的な価値観を共有している西洋社会とは考え方を180度異にしていることが分かりますね。

友人間、ビジネス間での約束も希薄。ゆえに、商売はもっぱら「対面商売」「現金その場限り」が普通。そもそもクレジットカード自体、使える場所がほとんどないくらいですから、「信用創造」という概念自体、からっきしないのかもしれません。

2.人々の考え方は、1世紀前(=100年前)のまま

モルドバが最貧国である理由のひとつに、農業国であることが挙げられます。それも、フランスやドイツのような、品種改良や高度な農機の開発などを経た「農業大国」ではなく、中世以来の鋤(すき)や鍬(くわ)で畑を耕すスタイルの農業国。今でも羊飼いの群れが居て、ほんものの「牧歌的な世界」がそこにはあります。

またモルドバがワインの有名どころであるのは、ワイン通の間では結構常識化していますが、モルドバ人のほとんどは、自宅で「勝手にワイン醸造」して飲んでいます(笑)

日本なら酒税法上犯罪行為になりますが、モルドバではなぜか許されているらしい。

また、モルドバ人が話すモルドバ語というのは、お隣ルーマニアで話されるルーマニア語と全く同じです。しかしルーマニア人は言います。「モルドバ人の話す言葉は、100年前のルーマニア語だ」と。曰く、「英語やフランス語などのモダンな言葉を取り入れることなく、昔のしぶいルーマニア語だけで会話している」「思考法も、100年前と一緒」なんだとか。

日本で例えれば、どこかの田舎の村だけ、江戸時代の言葉で話をしているといった感じでしょうか。とにかく、近現代的な法制度や文化、考え方というものがモルドバではまだまだ発達していないということが分かります。

3.性格は素朴で優しい。肩肘(かたひじ)を張らない唯一の白人たち?

ネット上でモルドバについての記載に散見されるのは、「モルドバ人の性格は凶暴、恐い、粗野」といったもの。

これらは完全なる偏見です。なぜならば、モルドバに行ったことのある人々が訪れるのは、せいぜい首都キシナウの中心部のみ。その中心部も、1平方km四方程度の中に全てが凝縮されており、非常に狭い。

当然ながら大貧困国ですから、首都の中心部ともなれば治安は悪くなります。首都で月収2万円、農村部で1万円以下の現状を鑑みれば、都心には荒くれが集まるのは自明ですね。

しかしひとたび農村部へ行くと、非常に性格の優しさを感じてしまいます。東洋人は確かに数奇の目でみられますが、彼らは日本の農村のような排他性を持たず、少しお話をするだけでディナーに招いてくれたりします。そして、見ず知らずの人にたくさんのものを食べさせてくれる。

実はモルドバが月収1万円以下で暮らせれるのは、自給自足経済だからなのです。農村部では、チーズからワインまで、とにかく自宅で作るのが普通。西洋的な「大量消費社会」とはかけ離れた、本当の「のんびりした白人社会」がそこには息づいています。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

そもそもモルドバ共和国に関心を持ち、この記事にまでたどり着いて下さった読者の皆様には、本当に感謝申し上げます。そしてただただ感銘、感無量です(笑)

というのも、上述のように、モルドバ在住の日本人はわずか12人しか居らず、この国について進んで知ろうとする日本人は、1億2700万人の人口のうちでも、限りなくゼロに近いのが現状だからです。

モルドバに関する書籍は、まずありません。そもそもお隣ルーマニアについても、ルーマニア出身の世界的詩人であるミハイ・エミネスクの翻訳本すら日本にはない。いかに日本人が、「西欧社会一辺倒」で生きてきたかを示すようです。

しかし本当の、地味で素朴で嘘のない白人社会というのは、モルドバ共和国に今も残っています。なかなか訪問するのは難しいですが、ぜひ一度ご自身の目でお確かめくださいね(モルドバへの旅などでご質問があれば、どうぞ気兼ねなくメッセージをください)。

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